ダウ理論を方向判断に使わない理由

ダウ理論は、最初に学ぶ理論のひとつだ。

高値と安値を切り上げれば上昇。切り下げれば下降。

分かりやすく、きれいだ。

だから多くの人が、まず方向を決めるために使う。

自分もそうだった。

一時間足が上昇トレンド。ならば押し目を狙う。

理屈は通っている。

けれど短期で戦うようになると、どうにも噛み合わない場面が増えた。

上位足は上昇。
一分足で押しを拾い、直近安値の下に損切りを置く。

その損切りだけを、きれいに刈られる。

そしてその直後、上位足の方向どおりに上昇していく。

方向は合っていた。それでも負ける。

ここに違和感があった。

価格が伸びる理由は方向ではない

価格が伸びる理由は、トレンドだからではない。

その瞬間にポジションが偏り、否定で含み損が生まれ、損切りが連鎖するから伸びる。

損切りの連鎖には、必ず反対売買が発生する。

その反対売買が、さらに価格を押し上げ、あるいは押し下げる。

価格の伸びは、目標値への到達ではなく、清算の結果だ。

のちに燃料理論として整理する考え方でもある。

ダウ理論が示さないもの

ダウ理論は、圧力の有無までは教えてくれない。

高値が更新された。安値が更新された。

それは事実の整理だ。

けれど、その更新にどれだけのポジションが乗ったのか。
否定でどれだけ含み損が生まれたのか。
滞留はどれだけ続いたのか。

そこまでは示さない。

だから短期で方向判断の道具として使うと、占いに近くなる。

当たるときもある。外れるときもある。

目標値への帰着は約束ではなく、結果論だ。

使い方を変える

ダウ理論を捨てたわけではない。

使い方を変えただけだ。

方向を決めるためではなく、更新と否定を定義するための道具として使う。

高値が更新された。それは更新として確定した。

その更新は否定されたか。否定後、どれだけ滞留したか。

ダウ理論は判断軸そのものではない。

判断材料のひとつだ。

方向は最後でいい

方向感を作るためではなく、更新と否定を明確にするためのツール。

そこから先は、ポジションの偏りと清算を見る。

方向は最後でいい。

まずは何が確定したのか。

その積み重ねのほうが、短期ではずっと強い。

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